2016年11月3日木曜日

日本のコーヒー文化 ハンドドリップで淹れるコーヒー

日本には、古くからコーヒー豆のもつ本来の
香味を尊重する文化があります。


はじめて日本にコーヒーが伝わったのは、
江戸時代初頭の長崎出島といわれていますが、

本格的な普及は、明治時代の半ば過ぎになります。

日本最初の喫茶店、可否茶館(1888年)










1915年 大正4年
コーヒーは一杯15銭
映画は20銭でした。


昭和にはいり、第二次大戦中はコーヒーの輸入が禁止され、
その代用として、大麦、とうもろこし、大豆などを使って、
コーヒーに似た風味を味わう飲み物がありました。

戦後は、昭和25年からコーヒー豆の輸入が再開され、
個人経営の喫茶店での提供が主流となりました。


当時は、1杯ずつ手作業で抽出する、今でいう、
ハンドドリップ式で淹れるコーヒーが流行っていました。


出典 『廿世紀』 1巻3号 大3年10月 

















当時LPレコードやプレイヤーなどは高価で、
個人レベルでの入手が困難であったため、

喫茶店にはこうした音楽鑑賞の場所としての役割もありました。

クラシック、ジャズ、シャンソンなど、多くの文化人を輩出した
喫茶店は、多数あります。

かねてより喫茶店は、コーヒーや紅茶を味わう場であり、
文学、芸術や音楽を語り、食事を楽しみ、

私たちの心を豊かにする場所として、生活の一部となっているのです。

昭和の初めから今日に至るまで経営をしている
老舗喫茶店も残っており、東京渋谷の喫茶ライオンなどが有名です。


その後、時代は急速にながれ、90年代から
従来の浅く焙煎したコーヒー豆を使うアメリカン・コーヒーとは一線を画した
シアトル系のトッピングコーヒーが流行し、

様々な味を楽しむことができるとともに、
コーヒーがカジュアルで身近なものとなりました。



最近では、再びハンドドリップコーヒーが
「サードウェーブ(三番目の流行)」として、
話題を呼んでいます。

日本のコーヒー文化は、さらに豊かに発展していきそうです。


Coffee and junk ハライソ4345      店内
撮影許可済














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